BUBKA(ブブカ)

カルチャーニュース

眞木蔵人『土地のオジちゃんやおばちゃんは東京になんにもおかされていなかった』 書籍『アイアムベックス スプレッド ザ ラブ』ダイジェスト(13)

2014年2月に発売され小説家・高橋源一郎をはじめ絶賛の嵐がおきた、俳優でサーファーの眞木蔵人氏のエッセイ集『アイアムベックス スプレッド ザ ラブ』。北野武監督をして「心地良く耳が痛い」と言わしめたその言葉の一部を掲載する!

【PR】
【PR】
iamvex.jpg

 

09年BUBKA収録「ふつうの会話」(前編)

 宮崎の日向ってとこに行ったんだけど、土地のオジちゃんやおばちゃんは東京になんにもおかされていなかった。東京なんか、まったく感じてない。東京で何が起きてようが関係ない。そういう人たちに会うと自分が磨かれるし、相手を鏡にして自分のことがよく見える。

 なんでこの人たちはこんなにゆっくりしゃべるんだろうと思った。こっちは向こうが言おうとしてることはわかってんだけど、向こうは一時間ぐらいかけてしゃべる。答えはこれ出んだろうなー、あ、やっぱこれだ、と思っちゃうんだけど。

 そこの人たちの時間はそう流れている。だけど俺らはもう早く早くで、コンピュータでピャッピャッで答えは「これです」って。もうただ一言「これです」しかない。

 でも、そこの人たちの話がそこまでいくには「おじいちゃんがね」「お父さんがどうのこうのでどうのこうの」で、そのうち途中で違う話に行ってまた戻るぐらいの、時間の流れがあった。

 おばちゃんたちと話してて、ハッキリ言って俺のペースからすると、すごくゆっくりでクドかったんだけど、その時間の流れに慣れなくちゃいけないんだなって思ったし、それを聞けない俺がいるっていうのはすごく哀しかった。

 そういう人のしゃべる言葉っていうのは、何よりもリアルなもので。野球が好きな人はベーブ・ルースと話してるのと同じようなもんで、ラップが好きな人は2PACと話してるようなもん。すごいバイブスをもらえるんだ。だからいつも地方に行った時、土地の人と話すのを楽しみにしている。

(後編へ続く)

Amazon『アイ アム ベックス/スプレッド ザ ラブ』へ

PICK UP 幸せはこぶ注目記事

BUBKA(ブブカ)最新号

RANKING 世はすべてこともなし

情報提供

リリース情報やイベント開催情報のほか、アイドル、芸能、カルチャー全般に関する情報提供をいただける場合は下記メールアドレスまでお気軽にご連絡ください。

bbk@byakuya-net.co.jp